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今回、コメを高値で転売することを禁じる法改正を受けたことで、複数のフリーマーケットアプリで、コメの出品が禁止されました。
規制の対象になっていない農家による直販も含め、全面的に禁止されました。
これを受けて、フリマアプリを販路に使う農家からSOSの声が届いている。
コメの出品を禁止したのは、メルカリ、楽天ラクマ、Yahoo!オークション、Yahoo!フリマ、ジモティーなど。
参考:農林水産省:フリマサイト等における政府備蓄米の高額販売・転売の防止について(要請)
背景にあるのは、割安な政府備蓄米が転売されないように、国が国民生活安定緊急措置法の指定物資にコメを新たに加えたことです。
小売店や電子商取引(ECサイト)などで購入したコメを購入価格より高値で転売する行為が禁止になりました。
違反した場合一年以下の拘禁刑若しくは、100万円以下の罰金、又はその両方が併科されるということです。
参考:農林水産省:国民生活安定緊急措置法施行令(新旧対照表)
生産者が自ら作ったコメをフリマアプリ上で売る行為には法規制は及ばないが、フリマアプリは取引の匿名性が高く、出品物の情報から違法か適法か判断するのが難しい.
こうした事情を踏まえて全面的に禁止する判断を取ったとみられています。
フリマアプリは消費者に広く普及しています。
ECサイトと比べて販売のハードルが低いこともあり、個人農家が販路の一つとして利用するケースも多くありました。
私も、実家の農業の販路の一つとして提案し、検討していた次第です。
コメ関連の出品物は、運営各社が削除対応を行ない、今日ではほとんど確認できなくなっています。
備蓄米の放出に関して、スーパーに並ぶ新米の価格が徐々落ち着いている印象がある一方で、農家にとっては、生産に対する士気の低下を招いているという話も聞きます。
そんな矢先、フリマアプリで販売を行っていた農家にとってはさらなる追い打ちのように感じます。
一時期、メディアで農家の時給10円と話題になりましたが、この水準にとって罰金100万円というのは、法外な金額のように感じられるのではないでしょうか。