農業の“信頼の証”「グローバルGAP」の意味


農業関係に従事していると、「グローバルGAP(グローバルギャップ)」って言葉、よく耳にしませんか?
農業の現場や、スーパーの産地表示なんかでも見かけるこのマーク。

 

グローバルGAPは、特に輸出志向の農業者大手小売との取引を目指す農業法人にとって、今や重要な認証となっています。
「なんだかスゴそうだけど、結局どういうこと?」と思った方のために、今日はわかりやすく解説します!

 

しかし、日本でこのグローバルGAP認証について貿易障壁になっているのでは?という懸念があります。

この件については別の貢で別途綴りたいと思います。

 


 

そもそも「GAP」って何?

GAP」は (Good Agricultural Practices:農業生産工程管理) の略で、農業生産における安全性・環境保全・労働安全などの国際的な基準を満たしていることを証明する認証制度のことです。


つまり、「安心・安全な農業をやるための正しいやり方」のことです。

✔ 農薬を適切に使う
✔ 環境にやさしい農業をする
✔ 作業する人の安全を守る
✔ 作物がどこでどう作られたかを記録する

――こういったことをしっかり守っている農家さんに与えられるのが「GAP認証」なんです。


 

グローバルGAPって何が“グローバル”なの?

「グローバルGAP」は、ドイツ発の国際的な認証制度です。
今では世界139カ国、20万近い生産者が認証を受けています(2022年時点)。

特にヨーロッパでは信頼のある基準として広く受け入れられていて、
「この認証がある=安心して取引できる農家さん」という証になっているんです。


 

どんな農家さんが取ってるの?

果物・野菜を作っている農家さんはもちろん、
最近では畜産や水産の分野でも広がっています。

日本国内でも徐々に認証農家が増えていて、
特に輸出を考えている農家さんや、大手スーパーと取引したい人にとっては“パスポート”のような存在”です。


主な認証基準とは?(ざっくり)

1.食品安全

★農薬や肥料の適切な使用

★収穫後の衛生管理など

 

2.環境保全

★水資源や土壌の保護

★生物多様性の維持

 

3.労働者の安全

★防護具の使用

★適切な作業条件の整備

 

4.トレーサビリティ

生産履歴の記録と管理

 

認証取得の流れ(ざっくり)

1.GAPに関する知識習得・現場の整備

2.必要書類・記録の作成

3.認証機関による審査

4.合格すれば認証取得(有効期限:1年)

 


 

認証を取ると何がいいの?

✔ 海外との取引がスムーズに

✔ 信頼性アップで販路が広がる

✔ 作業の見直しでミスや無駄が減る

✔ 環境・労働者への配慮で持続可能な農業へ

認証を取るのは大変な面もありますが、それ以上に得られるものが大きいんですね。


 

最後に:グローバルGAPは未来の農業の“あたりまえ”かも?

「グローバルGAP」は、ただの“マーク”ではなく、「信頼」「安心」「持続可能な農業」の証しです。

これからの時代、国内外問わず求められる価値がここにあります。

農業に関わっている方も、消費者として食の安全に関心がある方も、この「グローバルGAP」をぜひ一度チェックしてみてくださいね!